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日本の純銅材料が100(IACS%)超の理由
2006/01/28 12:21
- 日本の純銅材料が100(IACS%)を超える理由について考えてみましょう。
- 純銅材料の電導度を管理するために使用されるIACS%とは何でしょうか?
- 海外の銅材料と日本の銅材料のIACS値の違いについても検討しましょう。
日本の純銅材料が100(IACS%)超の理由
JISでいうC1100(タフピッチ銅)やC1020(無酸素銅)、いわゆる純銅だとか電気銅だとか言われているものを購入しています。
電導度の管理方法としてIACS%を用いています。
これは万国標準軟銅(International Anneld Cupper Standard)の抵抗率1.7241X10^-8Ωmを100%とした電導度を表したもの、とされています。
シグマテスタという渦電流を利用したIACS%測定器で、海外(独らしい)の100(IACS%)の国際基準片を用いて校正調整しながら、購入銅材料を管理していますが、C1100やC1020を測定すると102~105(IACS%)を示します。
世界中の銅材料で、最も抵抗率が低いものがIACSだったと思っていたので、C1100やC1020などの市販銅は、加工度の関係から100(IACS%)未満を示すと思いこんでいました。
・海外規格品のIACS基準片は、実は不純物などが日本のC1100やC1020より多く、抵抗率が高いのでしょうか?
(海外の純銅は日本の純銅より不純物が多く、抵抗値が高い?)
それで日本のC1100やC1020が102~105(IACS%)を示すのでしょうか?
・当社使用の測定器がおかしいのか?使い方(校正方法など)がおかしいのでしょうか?
知見のある方、ご教示よろしくお願いいたします。
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質問者が選んだベストアンサー
Google先生で検索して出てくる下記URLのPDFによると
無酸素銅の項目に
> TPC(タフピッチ銅)に含有する酸素は一般的には有益ですが、
> 水素脆性の要因となります。酸素分と不純物を除去することにより、
> 導電率の向上と水素脆性が改善されます。
> 導電率は101.2~102%まで引き上げることができます。
とあります。
また万国標準軟銅は20℃での抵抗率1.7241e-08[Ωm]を標準としているようですが
銅固有の抵抗率は1.673e-08[Ωm]だそうです。
ですから100%純粋な銅の場合で導電率は103%程度になるようです
不純物や加工の状態でこれより上がる場合があるかどうかは分かりませんが
105%というのはちょっと高いような気もします。
参考になれば幸いです
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お礼
2006/01/30 19:20
ご回答ありがとうございました。
添付URL参考になりました。
1913年に万国電気工業委員会で、当時の標準的な軟銅で1/58Ω=0.017241Ωと決められ、これを100%とした導電率、ということのようですね。
よって純度が高いと100%を超えること、理解できました。
1913年当時の標準的な銅の純度が、今の日本の電気銅より純度が低かった、と考えればつじつまがあいますね。